日々の戯言、腐女子的日記
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Act 1
ということでめでたく合格某国立大学。この辺では文句なしでハイレベルな学校。頑張ったよ、オレ。すごいよ、オレ。誰も褒めてくれないので自分で褒める。
桜舞い散るなか晴れて入学。んでもって念願の1人暮らしだ!
っつても、学校が提供するアパートで同じ学校の奴とシェアリングすることになってるんだけど、それでも親元を離れて暮らすってのにはちょっとわくわくする。
これで口うるさい母親に早く飯食えと突っつかれたり、未だに家に居座っている姉のパシリにされたり、兄に対する尊敬の念を持たない弟に意味もなく蹴られたり、何故か懐きまくってくる双子の妹と弟に纏わりつかれることもない。
入学式の前日。ようやくオレはこれから住むことになるアパートにやってきていた。
どうやら同室の奴は既に来ているらしく、アパートの管理人さんから鍵を貰うとオレは自分の部屋まで来るととりあえずインターホンを押してみる。
いきなり鍵でドア開けるっつーのもなぁ~。知らない人間がいきなり入ってきたら普通ビビるもんな。
なもんだでドアが開くのをボケッと待っていたわけ。
んでドアが開いたら今度はあんぐりしちまいましたよ奥さん。
透き通るような白に女顔負けの肌理細やかな肌。小作りな顔に眼、鼻、口、眉のパーツが完璧に配置されている。
ドアを開けた奴は男のオレでさえ見惚れちゃうくらいこぎれ~な顔した色男くんだったのですよ。
いやもうびっくり。
オレ女だったら間違いなく一目惚れするね。
恋に堕ちちゃうよ。
「誰?」
男は首を傾げながらオレに聞いてくるけど、そんな仕草ひとつがなんか色っぽい。
「あ、ひょっとして同室の人?」
「そ。オレ高橋一樹ね。どーぞよろしく」
奴の問いにコクリと頷く。
ついでに右手を差し出して握手。
「やっぱりそうだったんだ。今日来るって聞いてたから」
にっこり笑って握り返してくれたては女みたいに細っこい。
それでもこいつオレより身長高いよ……。
180は越えてそうだな。
ぶしつけにじろじろ見てしまうが相手はニコニコ笑顔だ。
お人好し?まあ、悪い奴じゃなさそうだからラッキーかな~。
同部屋のヤツがヘンなヤツだったら嫌だし。
何て呑気に考えてたわけだけど、それは甘かった。
「俺、藤代洸希。これからよろしく」
……………………
フっリーズ。
「ふ、藤代、洸 希?」
「?そうだけど……?」
「藤代って、あの、桜北の?」
「え?まあ、出身校は桜ヶ丘北校(略して桜北)だけど?」
オレの元カノ美紗子の今カレの?
とそこまでは口に出して言わなかったが……。
この二人が未だに付き合っていることは噂で知っていた。あれから(去年の夏からね)まだ別れてないらしい。
まあ、こんな好条件のいい男捕まえたんだから美紗子の奴がそうやすやすと別れるとは思っちゃいないけどさ。
それにしても、元カノの今カレとシェアリングかよ……。
正直ちょっと、いや、かなり嫌なんですけど。
「どうかした?」
怪訝な顔をする藤代にオレは引き攣った笑みを浮かべてなんでもない、と答えた。
うわぁ~。どうするよ、これから。
何か入学する前から新生活のワクワク感霧散しちゃったんですケド。
翌日、周りの注目を集めているにも関わらず、まったく気にした様子を見せずに笑い転げる友人、いや悪友2人。
思いっきり睨みつけた後、八つ当たりという名の正義の鉄拳を食らわせてやった。
人が凹んでいるときによくも笑えたもんだ(怒)
まあ、これが逆の立場だったらオレも思いっきり笑い飛ばしてるんだけどさ。
「あ、あの藤代洸希と同室……っ!」
まだひーひー言ってやがる。
もう一回食らわせてやろうか?
何てほの暗いことを考えて拳を握り締めれば2人とも逃げるようにオレから距離をとりやがった。
ちっ
「それにしてもなんで藤代がシェアリングなんてしてんだ?あいつん家ってすんげぇ金持ちだろ?余裕で1人暮らしできんだろうに」
ごもっとも。金のない家の貧乏学生ではないんだからそんくらい余裕で出来るでしょうよ。
オレも不思議に思ったから聞いてみたさ。
「誰かと共同生活するのは社会勉強になるって親に言われたんだと」
何てご立派な親でしょう。今時いないよ。そんな親。特に金持ちの親なんて。
すっごくいい迷惑っ。
「にしても、あの藤代と同室になるとはなぁ~」
すっげー偶然。
ニヤニヤ笑う山脇をじっとりと睨みつける。
「いや、もうこれは運命なんじゃね?」
面白がって言うのは剛史だ。
剛史は中学のとき、山脇は高校に入ってからつるみ始めた悪友だ。オレが勉強し始めたとき面白そうだからって大学までついてきやがった。こいつらも頭の出来は悪くなかったからなぁ~。なんかムカつくけど。
「で、藤代は知ってんの?美紗子ちゃんが一樹の元カノだって」
「知らねぇだろ。オレのこと全然知らないみたいだったし」
それに美紗子がわざわざオレのこと話しているとも思えねぇし。
ぶすーっとしてると剛史が乱暴にオレの頭を撫でやがった。
「そんなに拗ねんなって」
「そうそう、俺等がかわい~い女の子紹介してやっからよ」
「そりゃどーも」
ふてくされるオレに2人は顔を見合わせて苦笑いしやがった。
まったくもって友達がいのない奴らだぜ。
桜舞い散るなか晴れて入学。んでもって念願の1人暮らしだ!
っつても、学校が提供するアパートで同じ学校の奴とシェアリングすることになってるんだけど、それでも親元を離れて暮らすってのにはちょっとわくわくする。
これで口うるさい母親に早く飯食えと突っつかれたり、未だに家に居座っている姉のパシリにされたり、兄に対する尊敬の念を持たない弟に意味もなく蹴られたり、何故か懐きまくってくる双子の妹と弟に纏わりつかれることもない。
入学式の前日。ようやくオレはこれから住むことになるアパートにやってきていた。
どうやら同室の奴は既に来ているらしく、アパートの管理人さんから鍵を貰うとオレは自分の部屋まで来るととりあえずインターホンを押してみる。
いきなり鍵でドア開けるっつーのもなぁ~。知らない人間がいきなり入ってきたら普通ビビるもんな。
なもんだでドアが開くのをボケッと待っていたわけ。
んでドアが開いたら今度はあんぐりしちまいましたよ奥さん。
透き通るような白に女顔負けの肌理細やかな肌。小作りな顔に眼、鼻、口、眉のパーツが完璧に配置されている。
ドアを開けた奴は男のオレでさえ見惚れちゃうくらいこぎれ~な顔した色男くんだったのですよ。
いやもうびっくり。
オレ女だったら間違いなく一目惚れするね。
恋に堕ちちゃうよ。
「誰?」
男は首を傾げながらオレに聞いてくるけど、そんな仕草ひとつがなんか色っぽい。
「あ、ひょっとして同室の人?」
「そ。オレ高橋一樹ね。どーぞよろしく」
奴の問いにコクリと頷く。
ついでに右手を差し出して握手。
「やっぱりそうだったんだ。今日来るって聞いてたから」
にっこり笑って握り返してくれたては女みたいに細っこい。
それでもこいつオレより身長高いよ……。
180は越えてそうだな。
ぶしつけにじろじろ見てしまうが相手はニコニコ笑顔だ。
お人好し?まあ、悪い奴じゃなさそうだからラッキーかな~。
同部屋のヤツがヘンなヤツだったら嫌だし。
何て呑気に考えてたわけだけど、それは甘かった。
「俺、藤代洸希。これからよろしく」
……………………
フっリーズ。
「ふ、藤代、洸 希?」
「?そうだけど……?」
「藤代って、あの、桜北の?」
「え?まあ、出身校は桜ヶ丘北校(略して桜北)だけど?」
オレの元カノ美紗子の今カレの?
とそこまでは口に出して言わなかったが……。
この二人が未だに付き合っていることは噂で知っていた。あれから(去年の夏からね)まだ別れてないらしい。
まあ、こんな好条件のいい男捕まえたんだから美紗子の奴がそうやすやすと別れるとは思っちゃいないけどさ。
それにしても、元カノの今カレとシェアリングかよ……。
正直ちょっと、いや、かなり嫌なんですけど。
「どうかした?」
怪訝な顔をする藤代にオレは引き攣った笑みを浮かべてなんでもない、と答えた。
うわぁ~。どうするよ、これから。
何か入学する前から新生活のワクワク感霧散しちゃったんですケド。
翌日、周りの注目を集めているにも関わらず、まったく気にした様子を見せずに笑い転げる友人、いや悪友2人。
思いっきり睨みつけた後、八つ当たりという名の正義の鉄拳を食らわせてやった。
人が凹んでいるときによくも笑えたもんだ(怒)
まあ、これが逆の立場だったらオレも思いっきり笑い飛ばしてるんだけどさ。
「あ、あの藤代洸希と同室……っ!」
まだひーひー言ってやがる。
もう一回食らわせてやろうか?
何てほの暗いことを考えて拳を握り締めれば2人とも逃げるようにオレから距離をとりやがった。
ちっ
「それにしてもなんで藤代がシェアリングなんてしてんだ?あいつん家ってすんげぇ金持ちだろ?余裕で1人暮らしできんだろうに」
ごもっとも。金のない家の貧乏学生ではないんだからそんくらい余裕で出来るでしょうよ。
オレも不思議に思ったから聞いてみたさ。
「誰かと共同生活するのは社会勉強になるって親に言われたんだと」
何てご立派な親でしょう。今時いないよ。そんな親。特に金持ちの親なんて。
すっごくいい迷惑っ。
「にしても、あの藤代と同室になるとはなぁ~」
すっげー偶然。
ニヤニヤ笑う山脇をじっとりと睨みつける。
「いや、もうこれは運命なんじゃね?」
面白がって言うのは剛史だ。
剛史は中学のとき、山脇は高校に入ってからつるみ始めた悪友だ。オレが勉強し始めたとき面白そうだからって大学までついてきやがった。こいつらも頭の出来は悪くなかったからなぁ~。なんかムカつくけど。
「で、藤代は知ってんの?美紗子ちゃんが一樹の元カノだって」
「知らねぇだろ。オレのこと全然知らないみたいだったし」
それに美紗子がわざわざオレのこと話しているとも思えねぇし。
ぶすーっとしてると剛史が乱暴にオレの頭を撫でやがった。
「そんなに拗ねんなって」
「そうそう、俺等がかわい~い女の子紹介してやっからよ」
「そりゃどーも」
ふてくされるオレに2人は顔を見合わせて苦笑いしやがった。
まったくもって友達がいのない奴らだぜ。
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